「1坪の奇跡―40年以上行列がとぎれない 吉祥寺「小ざさ」味と仕事」読んだ印象を社内共有

本の情報

1坪の奇跡―40年以上行列がとぎれない 吉祥寺「小ざさ」味と仕事

▼本を読んで率直に感じたこと

この本を読んだきっかけは、クライアントさまからの差し入れで「小ざさ」の最中をいただいたことでした。

こちらのお店の「ようかん」は、朝4時から並ばないと買えないということを知り、どういったマーケティングが、40年間行列の絶えない幻の羊羹となったのか、そんな興味とともに本を手に取りました。

一番気になっていたマーケティングに関することは特に書かれておらず、半分は羊羹の作り方や、こだわり、名前の由来や生い立ちについて、経営者目線で書かれています。

各々のカテゴリーごとに感じることはあったのですが、その中で少しだけ触れていた、ご自身の本当の夢は『カメラマンになりたかった。』という部分が、あまりに意外で気になりました。

また現在(2018年)86歳になる篤子さんという現役女性社長の、伝えたいメッセージが深かったのでそのことについて感想を書きたいと思います。

▼本を読んで得られたもの

篤子社長は、和菓子屋の長女として家を継ぐ人生の中、カメラマンの仕事に就いた経歴があります。

その実力は業界でも評価され、本当はその道を行き通したかったのではと思う文面が残っています。

ただ彼女は、カメラマンを続けなかった(和菓子を選んだ)けれども、一度きりの人生だからと、諦めはしなかった。

自分で学費を貯め、ご両親を説得し、とにかく勉強してそして職に就いたのです。

その後、選んだ道(和菓子屋を継ぐ)に対しても覚悟を持って仕事に向き合う。

そんな姿勢は、強く、美しく、切なくもあるのですが、でもきっと後悔はないんだろうなと感じました。

というのも、それは諦めなかったから。

▼クリエイターとしても読むべき理由

篤子社長は、2度とカメラを触らないようカメラの一切を箱に詰め、押し入れの奥にしまってから一度も触っていないといいます。

最初にこの本を読んだ時、社長がもし和菓子屋の娘でなかったら、家を継ぐという縛りがなければ、彼女は彼女の想いの通りのカメラマンとして活躍する人生を歩めたのではないかと思いました。

ただ読んでいくうちに、ここで思うことは残念なことではなくて、どんな状況でも「諦めなかった」ということだと気がつきました。

「あきらめる」ということは「挑戦しないこと」であり、カメラマンにならなかったことは、諦めたことではないと思いました。

やってみようという実行があれば、結果はなんであっても元気が出るのです。

それが、篤子社長からのメッセージだと思いました。

以下引用ーーーーーーーー

最近は大人たちも若い人達もみんな元気がないような気がして仕方ありません。

最初から壁にぶつかるのを避けているようで、ちょっと残念な気がするのです。

怖くてもなんでも、思い切りぶつかって、転んだらまた起き上がればいい。

ダメだったら今度はこうしよう、ああしようと考えればいい

わたしのこれまでも生き方なり、ものづくりの考え方なりが、少しでも若い世代のみなさんにお役に立てれば、これ以上ない喜びです。

出典:1坪の奇跡―40年以上行列がとぎれない 吉祥寺「小ざさ」味と仕事より

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社長が元気なうちに、私も朝4時に並んで羊羹を食べてみたいと思います。

その時は、また報告いたします笑

本日の担当はUでした。

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