■本の情報
チーズはどこへ消えた?著 スペンサー ジョン
訳 門田美鈴
(敬称略)
■この本を読んで率直に感じたこと
本の厚みはすごく薄いですけど、すごく深く考えさせられる内容でした。
二匹のネズミ「スニッフ」と「スカリー」と二人の小人「ヘム」と「ホー」を通じて 私たち人間の中にある単純さと複雑さと真剣に向き合うことが出来ます。
さらにスニッフのようにいち早く変化にかぎつけることもあるし、 スカリーのように、すぐに行動を起こすこともあるし、 ヘムのように今以上に悪くなるのではと怯えて変化を認めず、その変化にすら逆らってしまう事や ホーのようにもっといい事があるかも変化の波に乗ろうとすることが人生の中にはあるのではないかと思います。
大人が読むのはもちろん、中学生や高校生にも読んでもらいこれからの人生の糧にしてもらいたいです。
本の物語は迷路のなかに住む、2匹のネズミと2人の小人。
彼らは迷路をさまよった末、チーズを発見する。
チーズは、ただの食べ物ではなく、人生において私たちが追い求める家族や仕事などといったシンボルである。
ところがある日、そのチーズが消えてしまい、ネズミたちは、本能のままにすぐさま新しいチーズを探しに飛び出していく。
ところが小人たちは、チーズが戻って来るかも知れないと無駄な期待をかけ、現状分析にうつつを抜かすばかり。
しかしやがて、一人が新しいチーズを探しに旅立つ決心をして成長していくというお話です。
■本を読んで得られたもの
この本の「ホー」の言葉の中にこんな一文があります。
=====引用=====
彼は苦笑した。私は、自分と自分の行動がばかばかしく思えるようになったとたん。変わり始めたのだ。
=====引用ここまで=====
私はこの言葉を目にしたときに自分の人生と重ねてしまいすごく考えさせられました。
私自身転職を経験しているのですが、 転職を決めるまでに、今まで以上に悪くなったらどうしよう。
決まらなかったらどうしようと1か月くらいグダグダと悩んでいた時期がありました。
ところがふと、「なんか、この悩んでいる時間ももったいないしばかばかしいな」と 思った瞬間今まで悩んでいたのが嘘みたいにスッパリ辞めることが出来たという経験があります。
自分の人生に重ねて読むと「たしかに!」と思わせる部分が多く、 何度も読み返しては、「もしあの時もっと早くこの本を読んでいたら人生変わっていたのかな?」 と色々考えさせられました。
同シリーズで「頂はどこにある?」という仕事と人生における浮き沈みをコントロールする秘訣についての本もあるようなので、 ぜひ読んでみたいと思います。
本日の担当はMでした。