Design Boost 2025 in Fukuokaに参加しました!

こんにちは、デザイナーの有馬です。
10月16日(木)開催された、年に一度のデザインセミナー「Design Boost 2025 in Fukuoka」に参加しました。

Design Boost 2025 in Fukuoka
https://peatix.com/event/4532525

プログラム概要

  • 「アドビ製品担当が語る!最新アップデート&活用情報」
  • 「ChatGPT × スクリプトで実現する次世代Illustrator活用術」
  • 「一人でも多角的なアプローチを実現する、AI時代のブランドコピーライティング実践術」
  • 「物語で距離を縮める、地域ブランディングの実践」
  • 「制作現場でどれくらいAIが使われている? 様々なAIツールとディーゼロ制作現場のリアル」

平日にもかかわらず多くの参加者が集まった今回のセミナーでは、主にAIを活用した制作環境の話を凝縮した学びの多い時間でした。
個人的にもオンラインコミュニティ「DTP Transit」のオンラインセミナーで鷹野さんのセミナーを受講した事があったので、直接お話を聞ける貴重な機会だと思い参加させていただきました。

Adobe製品の最新アップデート情報

今回のセミナーで特に聞きたいと思っていた事の一つが、アドビ製品担当の岩本崇さんの講演で、「Adobe製品の最新アップデート情報」です。
実際に岩本さんがPhotoshopやIllustratorの画面を動かしながら実演する形式でした。その中でも特に印象に残った最新機能の一部をご紹介します。

【Photoshop】「オブジェクト選択ツール」の進化

Photoshopの新しい機能で、これまでの人物の自動選択機能に加えて、人物ごとに判別されてアイコン表示がされるようになりました。また、目、髪、服といったパーツごとの選択も可能になりました。

たとえば複数人が写った写真で「全員の髪だけ明るくしたい」「全員の肌の色補正を一括でかけたい」といった作業が、クリック一つで行えるようになりました。これは制作時間の短縮になりそうです。

【Photoshop】「調和」機能による自然な合成

同じくPhotoshopの機能で、合成したオブジェクトや人物を背景に馴染ませる「調和」機能が追加されていました。単に色や明るさを調整するだけでなく、オブジェクトの形状に応じて影を生成するなど、AIならではの調整機能が加わり、より違和感のない自然な合成が可能になりました。

Adobe |「調和」でオブジェクトおよび人物をブレンド

まるでプロのレタッチャーのような合成が簡単に出来るようになった点には、本当に驚きました。

【Illustrator】「クロスと重なり」

続いてIllustratorの最新機能です。複数のオブジェクトを重ねた表現を、シェイプを切り抜く事なく実現してくれます。

Adobe | Illustrator でシェイプ、テキスト、および 2D や 3D のオブジェクトにクロスと重なりを適用

この機能の凄いところは、一度重ねた後でも編集が可能な所です。
例えば、テキストとオブジェクトを重ねた場合、後からテキストの内容を変更しても重なりの効果が反映されたままです。作り直しの手間がなくなるという点で、これは非常に画期的な機能だと感じました。

【Illustrator】ターンテーブル

ターンテーブルは現在Illustratorのベータ版として提供されている機能ですが、アップデートの中でも特に驚いた機能でした。

Adobe | 2D オブジェクトを新しい角度から表示

例えば、正面を向いた人物の素材を使いたいが「横向きの素材も欲しい」となった場合、通常は別途横向きの素材を探す必要がありました。しかし「ターンテーブル」機能を使えば、元の1枚の素材から、横向きや後ろ向きなど、自由な角度のバリエーションを生成することができます。

制作の際に、「絵柄はこの素材が良いけれど、必要な向きがない」という理由でその素材を諦めて別の素材を探すといったケースがよくあります。この機能を使えばそうした問題が解決され、より理想に近いデザインの実現が容易になりそうです。
 

「文章はデザインとは違うスキルだから」「文才がないから」をAIで解決する

デザイン以外で特に面白かったのが、林航平さんの「AI時代のブランドコピーライティング実践術」の講演でした。
私はコピーを考える事があまり得意ではありません。想像ですが、同じように「自分には文才がない」と悩むデザイナーさんは少なくはないのではないでしょうか。

しかし林さんの講演では、その悩みをAIが解決してくれるかもしれないという内容でした。
林さんが実際に担当されたコーポレートサイトのブランドコピーライティング案件について、制作フローが紹介されました。

実際のコーポレートサイトはこちらです。
凰建設株式会社

具体的な制作フローは以下の通りです。

  • キーワード探索・情報収集(ヒト)
  • キーワードの分析と整理(AI)
  • ラフ案の作成(ヒト)
  • リライトによるアイデア生成(AI)
  • 最終案の選定(ヒト)

1)コピーを考えるにあたって、まずはじめにスタッフ全員参加型のワークショップを開催して情報収集を行なったり、実際の施主さんにもインタビューを行われたそうです。ここでは「ヒト」が行います。

2)次に集めた情報をChatGPTで分析し、キーワード、競合他社、ユーザーが良いと思っている所などを整理していきます。情報整理はまさに「AI」が得意な分野ですね。

3)整理されたキーワードを3つに絞り、そこからメインコピーとリードコピーのラフ案を3パターン考えます。ここは「ヒト」が執筆します。

4)そして作成した3つのラフ案を元に、ChatGPTに「異なる5つの作風の雰囲気でリライトしてください。」という指示をします。
すると、ChatGPTが様々な雰囲気の作風別にリライトされた文章を作成します。ラフ案は3つあるので、それを5つの作風にリライトすれば、合計15案ものリライト案が出来上がります。

5)そこから良いリライト案を選定し、最終的に本提案の3案に絞るという流れでした。

このアイディアにはとても驚きました。
文才のない自分には人の興味を惹くような文章なんて書けないと思っていましたが、少し希望が持てるような内容でした。

そしてAIを活用したお話でしたが、同時に感じたのが、最初のキーワード集めなど「ヒト」が行う段階で質の高い作業が行われていたからこそ、このような素晴らしい文章が完成されたのではないかとも思いました。

まとめ

デザインの仕事に限らず、この数年で、AIが活用される場面は急速に増えました。今回のセミナーで、AIはもはや必須のツールだと改めて感じました。

私自身はまだリクトに入社したばかりで、デザイン業務で試行錯誤する事が多く、さまざまな壁に突き当たっています。しかし、AIという強力な「サポーター」が傍にいることで、コピーライティングのようなこれまで苦手意識を持っていた分野にもチャレンジできる、そんな希望を持つことができました。

今は技術と情報が変化するスピードがとても速い時代です。この時代の流れに置いていかれないよう、常に情報へのアンテナを張りながら、AIをうまく使いこなして、自分に出来る業務の幅を広げていきたいと思います。

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