ホームページ制作時のヒアリングは「なぜ」を繰り返す

今回は、Webディレクターになったばかりの過去の自分に向けて書いてみました。

Webディレクターになったばかりの方や、ヒアリングって何を聞いたら良いの?といった方へ、ヒアリングの参考になれば幸いです。

 

ホームページ制作をご依頼いただく際、ディレクション初期段階で、ホームページ制作の目的が大切ですという話しをよくします。

ホームページを作ってどうしたい、どうなってほしいと思っていますか?という話しになるのですが、私は目的意識部分を大事にしています。

 

目的意識部分とは?

目的意識部分というのが、「Why」という一言につきます。

最近では、パーパス・ドリブンという言葉で言われていたりします。

日本語にして「なぜ?」

たった2文字なのですがヒアリングにおいて最重要かもしれません。

 

世界的な自動車メーカーであるトヨタのなぜを5回繰り返すという話しは有名ですが、ホームページ制作をしていても同じようになぜを繰り返し考えます。

 

以前あったヒアリングの事例

とある企業様にホームページリニューアルを依頼された時のことです。

業種は、BtoCにあたる戸建て住宅向けの塗装業です。

 

依頼主である企業の社長は話しをしてくれました。

筆者「なぜ、ホームページをリニューアルされたいのですか?」

社長「名刺代わりに見た目のいいホームページがあればいいよ!」

 

ただし、ヒアリングを続けると本質がそうではないことがわかってきました。

名刺代わりとは名刺を配る様に誰かに見てもらう事になります。

 

なぜ見てもらうのでしょうか?

質問を変えると、なぜ名刺を配るのでしょうか。

ー名前を覚えてもらうため。

 

なぜ名前を覚えてもらうのでしょうか?

ー仕事を発注してもらうため。

 

なぜ仕事を発注してもらうのでしょうか?

ー売上をあげるため。

 

なぜ売上をあげるのでしょうか?

ー社員・スタッフに還元するため、固定費を払うため、自分の収入を増やすため。

 

最後の質問は各々によって答えがさまざまです。

多くの社長は一緒に働く社員やスタッフのことを想い、同じ志を持つ仲間のために売上をあげたいという、社長の言葉に隠れていた本質的な欲求・要求にたどり着くことが容易です。

 

なぜ容易にたどり着くのか

なぜ容易にたどり着いたのでしょうか。

ーなぜを繰り返したから、です。

なぜ?をまず自分に問えるようになると、ヒアリングに対する不慣れな壁というプレッシャーから一気に解放されます。

ヒアリング自体をあまり経験していないと、何を質問していいのだろうか、先輩のヒアリングシートをもらったのでそのまま質問してみた、などといったことに陥ります。

表面だけの設問を準備し答えてもらった時と、なぜを繰り返した時とではヒアリングが同じ結果にはなりません。

 

なぜ?あの時あの質問をしたのだろうか、と偉そうに書いている私も反省するときもあります。

そしてなぜ?を繰り返すのです。

ヒアリングが上手な人は、本質の部分を考えてから聞くので、導くことができます。

 

「ヒアリングとは聞くことでなく、導くことだ」

弊社山口の口癖ですが私もそう思います。

 

まとめ

クライアントに対して他の質問を加えてたずねてわかったことなのですが、リニューアル前のホームページからのお問い合わせが全くないことによって、そもそもホームページから売上へつながる期待もされておりませんでした。

何か先方がホームページに対しての期待感が薄いなとか、制作に対して熱量があまりないなと感じたら、なぜ?を考えてみましょう。

 

なぜを繰り返すことによって素晴らしいヒアリング結果が手元に残ることでしょう。

Webディレクターになったばかりの過去の自分に向けて書いてみましたが、ここまで読んでくださったあなたのよりよいヒアリングライフに繋がれば幸いです。

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