ユニバーサルカラー・あなたの色の見え方

デザイナーのうえつです!

本日も色について語りたいと思います。
今回は「ユニバーサルカラーデザイン」について「色」を視点にしてお話したいと思います。
「ユニバーサルカラーデザイン」とは、なるべくすべての方に情報が正確に伝わる色でデザインすることです。

前回は、ユニバーサルカラーとは?について簡単にお話させていただきました。

おもに

  • 色覚異常(色覚多様性)の見え方
  • 高齢による見え方

について、説明したと思いますが、今回は「色覚多様性」についてお話したいと思います。

「色覚多様性」について

前回もお話しましたが、現在2019年では、日本眼科学会では「色覚異常」という用語が使用されていますが、遺伝子学会では「色覚多様性」という用語が使われています。

わたしは「色覚多様性」という用語でお話したいと思います。

クリスマスのメインカラー「赤」と「緑」、クリスマスツリーの『もみの木の葉の部分』の「緑」と『緑と木の幹の部分』の「茶色」って実は大変見分けにくい色ですよ!

色覚にハンデがあるということは、右利き左利きと同じような個性だとは思いますが、色が不得意であるということで危険にさらされることもあります。

注意書きが色で埋もれて読めなかったり、読めても一部だけ色を変えて強調されていることに気がつかなかったり。
情報を伝えることが仕事である私たちは「ユニバーサルカラーデザイン」について知識を得て配色しなければなりません。

赤リンゴ青リンゴ

そもそも私たちが見ている色とは何でしょうか?

基本的なことですが、色をみる条件として光は欠かせません。

リンゴが赤く見えるのは、赤の光が反射されているから赤く見えるのであって、真っ暗な部屋でリンゴをみても何色かわからないのです。

例えばスマホの光などで照らしてみるとこれは赤いリンゴだとわかると思います。

それは、スマホの光から、リンゴは、赤以外の光を吸収(吸収している色は見えない)赤の光を反射(反射した色が見える)しているためにそう見えるのです。

同じように青リンゴだと(青リンゴは実際、黄緑色なので)黄緑以外の光を吸収し、黄緑の光を反射しているというわけです。

だから本当は、色は「光」がなければ「無い」のです。

詳しくは、シロクマって実は透明なんだって!の記事をご覧ください。

色は無限にありますが、光の3原色を基本的にその配分によって決まる

人の目は3つの錐体という細胞があり、それぞれの視細胞で受け取ったRGBの光を認識しています。

  • L錐体は、赤を感じる(R)
  • M錐体は、緑を感じる(G)
  • S錐体は、青を感じる(B)

この錐体のどれかを持っていない、またはよく働いていない場合、色を見るのに困難が生じます。

今回は赤を感じるL錐体を持たないまたは、よく働いていない場合で説明していこうと思います。

Adobe Photoshopのカラーツールを使用したキャプチャをもとに説明していきます。

RGBの数値をご覧ください。

赤はR255で、緑はG255、青はB255です。

すべての色から赤の色を引いてみる

光の3原色RGBでは赤と黄色を足すと緑になる、つまりR255+G255で黄色ですが赤の感じない人の目の場合はG255のままです。
※「赤を感じない」とは、赤を感じるL錐体がない、もしくはよく働いてない状態です。

なので黄色と緑の違いはわかりにくいということになります。


※Rの数値を「0」にするとGのみになる。

もう一つの例です。

今回は赤を感じにくい方の場合で説明していますが、赤と黒がわかりにくいという例も説明がつきます。

 

次にクリスマスカラーで検証してみると、同じ赤や緑でも適当な数値で色を作った場合で説明すると

クリスマスカラーによく使われる赤と緑「モミの木の葉」と「幹の部分」の色です。

確かに違いがわかりにくいです!

日本人男性の5%の男性(20人に一人)が色覚多様性

決して珍しいことではありません。
公言していない人もたくさんいると思います。

クラスに一人、セミナー参加者に一人はいると思って配慮した方がいいと思います。

前回のブログでもご説明しましたが、

  • ホワイトボードを使って説明するとき赤ペンを使うことがあったら、その赤文字の下にアンダーラインを引いて「下線を引いた赤文字」と説明する
  • ワークショップなどで、文字ペンを使うことがあったら、色名が書かれているペンを用意
  • 色で場所を説明するときは、「右の赤」「左の青」というように色だけで説明しない
  • 黒板を使うときは赤のチョークではなく「朱色」のチョークを使う

など、すぐに気をつけることができると思います。

ピンクと水色の見分けがしやすいようプロッキーが開発した「ソフトピンク」のインクもすごく親切だと思いましたが、赤いチョークがが暗く見えて見づらいために朱色のチョークも開発されているのもすごいと思います。

わかりにくいから「ピンクは使わない」「赤は使わない」ではなくこういった配慮によって誰にでも公平に利用できるユニバーサルな活動はとても素晴らしいと思います。

あとがき

今回、色覚多様性の説明はとても難しく専門的にならないようにどうやって説明したらわかりやすく伝わるか色んなブログを見て調べました。
(わかりやすく伝わっているかな?)

正直テキストに書いてあることも難しくてあまり具体的に理解できない点もありましたが、とてもわかりやすいブログに出会い書き上げることができました!

参考ブログはこちらです。
ご紹介の許可もいただいております。どうもありがとうございました!

あのコンビニよりあのコンビニの方が発見されやすいのねー!とか見やすい色は青なのね!とか、ようするにRの数値を引いた色のことなのね!など、知らないこともいっぱいありめちゃくちゃ参考になりました。

今度は、高齢者の見え方について書きたいと思います。

それではみなさま良いお年を!

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